【2024年最新版】動画制作の見積書の見方をプロが解説。見積額を抑える7つのポイントについても。

動画制作の見積書を理解するのは、初めての人にとって難しいことかもしれません。

しかし、見積書の中身を正しく理解することで、無駄な費用を抑え、予算内でクオリティの高い動画を作ることができます。

本記事では、2024年最新版の動画制作見積書の見方を動画制作のプロが詳しく解説し、見積額を抑えるための7つのポイントについても紹介します。

これを読めば、あなたも見積書の内容をしっかり把握し、動画制作を発注できるようになります。

目次

動画制作の見積書の価格・料金はどうやって決まる?

動画制作の見積もりは、「企画費」「人件費」「諸経費(機材や場所代など)」の3つの要素から成り立っています。

それぞれの費用について詳しく見ていきましょう。

企画費

企画費は、動画の台本作成や制作の進行管理にかかる費用です。

具体的には、動画の内容やセリフ、構成を詳細に記述した台本の作成、撮影スケジュールの調整、スタッフや機材の手配などが含まれます。

企画段階での詳細なプランニングが、スムーズな制作進行の鍵となります。

人件費

人件費は、動画制作に携わるスタッフやキャストの費用です。ディレクター、カメラマン、編集者、ナレーター、出演者など、多くの人が関わります。

各スタッフの経験や技術によって費用は異なりますが、質の高い動画を制作するためには、適切な人材を確保することが重要です。

諸経費

諸経費には、撮影機材のレンタル費用やスタジオの使用料などが含まれます。

高性能なカメラや照明、音響機材の使用、適切な撮影場所の確保が、動画のクオリティに大きく影響します。

これらの費用は、プロジェクトの規模や内容によって変動します。

↓プロジェクト例↓

動画の種類費用の目安(動画1本の制作費用)ポイント
ショート動画10〜30万円短い時間で簡潔に情報を伝える動画。SNSなどで多く使われます。
YouTube用動画10〜30万円YouTubeチャンネル向けのコンテンツ動画。バラエティに富んだ内容が可能です。
FAQ動画15〜40万円よくある質問に答える動画。顧客サポートとして有効。
マニュアル動画20〜50万円製品やサービスの使い方を説明するHow-to動画。
ウェビナー動画20〜50万円オンラインセミナーの内容を収録した動画。
セミナー動画20〜50万円セミナーや講演会の内容を収録した動画。
トレーニング動画20〜60万円社員や顧客向けのトレーニングや教育を目的とした動画。
イベント動画20〜60万円イベントの模様を収録した動画。後からもイベントの様子を確認できるアーカイブとして活用可能。
インタビュー動画30〜50万円社員や顧客のインタビューを通して企業の魅力や商品の良さを伝える動画。
商品紹介動画30〜80万円商品の特徴やメリットを紹介する動画。消費者に商品の魅力を伝えることが目的。
採用動画30〜100万円新卒や中途採用向けに企業の魅力を伝えるリクルート動画。
企業紹介動画30〜100万円会社の概要や魅力を伝える動画。企業のブランディングに効果的です。
プロモーション動画50〜150万円新製品やキャンペーンのプロモーションを目的とした動画。
ドキュメンタリー動画50〜200万円企業や商品の歴史や背景を紹介するドキュメンタリー形式の動画。
ブランディング動画200万円以上企業や商品のブランドイメージを高めるための高品質な動画。高額ですが高い効果が期待できます。

動画制作の基本費用内訳【例】

費用項目区分内容数量単価(円)合計(円)
台本・絵コンテ作成費用企画費作成費用を含む1¥120,000¥120,000
ディレクション費企画費打ち合わせ費用、進行管理費用を含む1¥180,000¥180,000
キャスト・モデル費人件費出演タレントは弊社でご用意4¥60,000¥240,000
撮影費人件費カメラマン3名、技術アシスタント1名、照明1名、スタイリスト2名、音声アシスタント1名を含む1¥450,000¥450,000
編集費人件費編集作業費として1¥370,000¥370,000
ナレーション費人件費弊社指定のナレーター1¥80,000¥80,000
撮影機材費諸経費カメラ2台、照明、音声などの機材を含む1¥320,000¥320,000
撮影スタジオ費諸経費撮影スタジオ2時間使用2¥22,000¥44,000
制作費諸経費撮影雑費、車両費、小道具費等を含む1¥120,000¥120,000
音響効果費諸経費BGM、SE使用料を含む1¥160,000¥160,000
MAスタジオ費諸経費ナレーション収録のスタジオ代として1¥110,000¥110,000
マスターデータ作成費諸経費納品物作成費用として1¥55,000¥55,000

動画制作の費用は、「企画費」「人件費」「諸経費」の3つに分かれます。それぞれについて詳しく説明します。

企画費

費用項目内容数量単価(円)合計(円)
台本・絵コンテ作成費用作成費用を含む1¥120,000¥120,000
ディレクション費打ち合わせ費用、進行管理費用を含む1¥180,000¥180,000

台本・絵コンテ作成費用:金額の目安:2万円〜50万円以上

企画費は、動画制作の基本計画を立てるための費用です。

この費用には、台本の作成や制作スタッフのスケジュール管理が含まれます。

台本は動画の内容やセリフ、進行を詳細に記述したもので、映像制作の指針となる重要なドキュメントです。

また、制作スタッフの選定や機材の手配、全体の進行管理を行うためのスケジュールも企画費に含まれます。プロデューサーは予算管理や進行スケジュールの調整を行い、ディレクターは撮影や編集の指揮を執ります。

企画費の範囲は広く、簡単な企画では数万円程度で済むこともありますが、詳細な市場調査や競合分析、ターゲット設定を行う場合には、数十万円以上かかることがあります。

特に、オリジナルの台本作成や複雑な演出が必要なプロジェクトでは、費用が高くなります。

ディレクション費:5万円〜


ディレクション費は、ディレクターの人件費を指します。

ディレクターは、企画段階から撮影、編集に至るまで、全体の演出を担当します。

具体的には、クライアントとの打ち合わせ、台本の修正、撮影の準備、現場での指揮など多岐にわたります。

案件の規模や複雑さによっては、ディレクション費が20万円から30万円を超えることもあります。

特に、大規模なプロジェクトやバズを狙った動画では、経験豊富なディレクターが必要となり、その分費用も高くなります。

人件費

費用項目内容数量単価(円)合計(円)
キャスト・モデル費出演タレントは弊社でご用意4¥60,000¥240,000
撮影費カメラマン3名、技術アシスタント1名、照明1名、スタイリスト2名、音声アシスタント1名を含む1¥450,000¥450,000
編集費編集作業費として1¥370,000¥370,000
ナレーション費弊社指定のナレーター1¥80,000¥80,000

役者・モデル費 金額の目安:5万円〜

役者・モデル費は、実写動画に出演するキャストの出演料です。

プロの役者やモデルを起用することで、動画のクオリティが向上し、視聴者の印象に残る映像が作れます。

素人の出演者では、カメラ前で緊張してしまい、撮影に時間がかかることが多いですが、プロの役者はその点で安定したパフォーマンスを提供します。

一般的に、事務所や劇団に所属するプロの役者を起用する場合、1本あたり5万円前後の費用がかかります。

短い動画であっても、この費用を確保することで、撮影の効率が上がり、結果的に全体の制作費を抑えることができます。

大規模なプロジェクトや有名タレントを起用する場合は、費用が大幅に増加することがあります。

カメラマン費(撮影費) 金額の目安:8万円〜15万円/日

カメラマン費は、撮影時のカメラマンの人件費です。

カメラマンは、撮影の技術と経験が求められるため、1日あたりの費用が高く設定されています。

撮影の質を高めるために、技量のあるカメラマンが必要です。小型のハンディカメラから高画質のENGカメラまで、扱う機材に応じて費用が変わります。

また、カメラアシスタントがつく場合もあり、その場合の費用は1日あたり約3万円です。

カメラアシスタントは、機材のセッティングや現場の調整、出演者の管理などを行い、撮影の円滑な進行をサポートします。

編集費 金額の目安:5,000円〜50万円以上

編集費は、撮影した映像を編集するための費用です。

編集作業は、工数ベースで計算され、編集マンの作業時間と内容に応じて費用が決まります。

簡単な字幕や効果音の挿入のみであれば、比較的安価に済みますが、複雑なグラフィック作成や2D、3Dの特殊加工を行う場合は、費用が高くなります。

YouTube動画などの短い動画では、編集費が5,000円程度で済むこともありますが、クオリティを重視したプロジェクトでは、編集費が50万円以上かかることがあります。

編集の質が動画全体の印象を左右するため、ここにかける費用は慎重に検討する必要があります。

諸経費

費用項目内容数量単価(円)合計(円)
撮影機材費カメラ2台、照明、音声などの機材を含む1¥320,000¥320,000
撮影スタジオ費撮影スタジオ2時間使用2¥22,000¥44,000
制作費撮影雑費、車両費、小道具費等を含む1¥120,000¥120,000
音響効果費BGM、SE使用料を含む1¥160,000¥160,000
MAスタジオ費ナレーション収録のスタジオ代として1¥110,000¥110,000
マスターデータ作成費納品物作成費用として1¥55,000¥55,000

撮影機材費 金額の目安:30万円〜50万円

撮影機材費には、カメラ、照明、音声機材など、撮影に必要な機材のレンタル費用が含まれます。

高品質な映像や音声を収録するためには、高性能な機材が必要です。これには、高解像度のカメラ、スタジオ用照明セット、クリアな音声を録音するためのマイクや録音機器などが含まれます。

これらの機材をレンタルすることで、購入するよりもコストを抑えることができますが、それでも一定の費用が発生します。

プロジェクトの内容に応じて最適な機材を選定し、効率的に使用することで、コストパフォーマンスを最大化することが求められます。

撮影スタジオ費 金額の目安:10万円〜20万円

撮影スタジオ費は、撮影場所としてのスタジオ使用料です。

スタジオを使用することで、天候に左右されずに安定した条件で撮影が進められます。スタジオ内には撮影に必要な設備や背景セットが揃っているため、効率的に撮影が行えます。

ただし、スタジオ使用料は時間単位で計算されるため、撮影時間を厳守することが重要です。

スタジオ使用料の目安は、5時間で10万円から20万円程度です。

撮影スケジュールをしっかりと計画し、無駄な時間を減らすことで費用を抑えることができます。

音響効果費 金額の目安:10万円〜20万円

音響効果費には、BGMや効果音の使用料が含まれます。

動画の雰囲気やメッセージを強化するために、適切な音響効果は欠かせません。

フリー素材を活用する場合でも、使用料が発生することがあります。

音響効果費の目安は、10万円から20万円程度です。音響効果を上手に選び、動画全体のクオリティを向上させることで、視聴者の印象に残る映像を制作することができます。

MAスタジオ費 金額の目安:5万円〜10万円

MAスタジオ費は、ナレーションの収録や音響効果の編集を行うためのスタジオ使用料です。

専門のスタジオを利用することで、高品質な音声収録が可能になります。

ナレーションの質や音響効果のクオリティを高めるために、適切な環境が整ったスタジオを使用することが重要です。MAスタジオ費の目安は、5万円から10万円程度です。収録や編集のスケジュールを効率よく組むことで、コストを抑えることができます。

マスターデータ作成費 金額の目安:5万円〜8万円

マスターデータ作成費は、最終的な納品物を作成するための費用です。

動画の編集が完了した後、納品形式に合わせてデータを整える作業が必要です。

この費用には、フォーマット変換や品質チェックなどが含まれます。

マスターデータ作成費の目安は、5万円から8万円程度です。

納品形式や品質要件を事前に確認し、効率的に作業を進めることで、無駄なコストを削減することが可能です。

見積もりを安く抑える7つのポイント

動画制作の費用を抑えるためには、いくつかのポイントがあります。

これらを押さえることで、予算内で質の高い動画を制作することができます。

1. 動画尺を短くする

動画の尺を短くし、シンプルな構成にすることは、制作費用を抑えるための基本的な方法です。

短い動画は撮影や編集にかかる時間が少なくなるため、工数削減に直結します。また、視聴者の注意を引きやすく、効果的にメッセージを伝えることができます。

特に広告や紹介動画では、視聴完了率が高まり、結果として費用対効果が良くなります。簡潔でわかりやすい動画を目指しましょう。

2. 出演者を自社で準備する

外部からプロの出演者を雇うと、出演料や交通費などの追加費用が発生しますが、自社の社員を活用することで、これらの費用を大幅に削減できます。

社員が出演することで、企業の雰囲気や文化をよりリアルに伝えることができ、視聴者に親近感や信頼感を与える効果もあります。

適切な社員を選び、簡単な演技指導を行うことで、十分なクオリティの動画を制作できます。

3. 参考動画を用意する

事前に参考となる動画を用意しておくことで、制作会社とのコミュニケーションがスムーズになり、制作過程での無駄を省くことができます。

具体的なイメージを共有することで、制作会社が求めるクオリティやスタイルを正確に把握しやすくなり、結果的に工数削減につながります。

参考動画を見せることで、イメージのズレを防ぎ、制作の効率を上げることができます。

4. 明確なメッセージを用意する

動画のコンセプト(テーマ)やスクリプト(台本)を明確にすることで、撮影や編集の効率が上がります。曖昧な指示や変更が少なくなるため、時間と費用の節約につながります。

また、コンセプトが明確であれば、ターゲットに伝えたいメッセージがぶれずに伝わります。

具体的で一貫したメッセージを用意することで、制作のスムーズさと効果的な動画の両方を実現できます。

5. 撮影日数を短くする

撮影日数を短くすることで、人件費や機材レンタル費を抑えることができます。

撮影スケジュールをしっかりと計画し、効率的に撮影を進めることが重要です。

例えば、同じ場所で複数のシーンを撮影する、リハーサルを徹底するなど、時間を有効に使う工夫が求められます。

また、天候などの外部要因に左右されないよう、事前にリスク管理をしておくことも大切です。

6. ありもの素材や市販の映像素材を活用する

動画制作において、新たに撮影するシーンを減らし、既存の素材や市販の映像素材を活用することで、制作コストを大幅に削減できます。

特にBGMや効果音などはフリー素材やロイヤリティフリーのものを利用することで、費用を抑えつつクオリティを保つことができます。

適切な素材を選ぶことで、オリジナル感を損なわずに制作費用を削減できます。

7. 信頼できる動画制作会社を選ぶ

見積もりや実績を比較し、信頼できる動画制作会社を選ぶことも、費用を抑えるための重要なポイントです。

経験豊富な制作会社は、効率的なプロセスやコスト削減のノウハウを持っているため、予算内で高品質な動画を制作してくれる可能性が高いです。

また、契約前に細かい条件や追加費用の有無を確認し、透明性のある契約を結ぶことも大切です。

動画制作の見積書の3つの確認ポイント

1.わからない箇所は必ず質問する

見積書には専門用語が多く使われています。

分からない部分をそのままにしておくと、「実は必要なかった」「余計な経費がかかった」などの問題が発生することがあります。

良い制作会社は丁寧に説明してくれるので、遠慮せずに質問しましょう。

2.知的財産・使用権のチェックをする

見積書や契約書の中で、IP(知的財産)や使用権についての記載をしっかり確認しましょう。

例えばアニメ動画の場合、イラストレーターの権利は制作する動画に限定されることが多いです。

他の用途に使用する場合は追加料金が発生する可能性があります。

また、実写動画の場合、キャストの映像使用期間も確認が必要です。契約期間が限定されている場合があるため、事前に確認しておきましょう。

3.動画で使う素材をどうするか確認する

見積書には「音響効果費」や「ナレーション費」が「編集費」と一緒にされている場合があります。

この場合、追加料金が発生する可能性があるため、BGMの素材費やオリジナル制作費などを確認しましょう。

見積書に明確な記載がない場合は、詳細を問い合わせてください。

まとめ

動画制作の見積もりは、企画費、人件費、諸経費の3つの要素に分かれ、制作内容に応じて大きく変動します。

費用を抑えるためには、自社スタッフの活用や参考動画の準備、明確なコンセプトとスクリプトの作成が有効です。

また、見積もりシミュレーターを利用することで、簡単に概算費用を把握することができます。

動画制作に関するさらなるご相談や見積もりの依頼は、OurTime株式会社までお気軽にお問い合わせください!

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この記事を書いた人

OurTime代表取締役CEO/1992年生/愛知県名古屋市生まれ/立命館大学機械工学科卒業。大学在学中に立ち上げたフィットネスメディア『クールフィットネスジャパン』をきっかけに、2021年7月にOurTime株式会社を創業する。趣味は筋トレ、読書、ゴルフ、サウナ、猫もふもふ、朝のお散歩。

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